大島紬の染めやとして、昔からの伝統技法泥染めをはじめ天然染色を行い、
豊かな自然から採れる色を染めを通して今に共有しています。
大島紬は昔は野良着、生活着だったが、今はおめでたい時などに着るもの。
金井さんは、地元の人が生活の中で使えるようにしていきたいと思い、13年前に奄美へ戻り実家の工房を継いだそうです。
昔からの職人さんが毎日変わらぬ動きで、大島紬の染めをしている場所と同じ道具をつかい、
若いスタッフと新しい企画を現場で試しています。

 



泥染めのできる現場をさがしていた
昔Tシャツのクレイ染めをやったときに、お客さんにどこの泥かと聞かれてわからなく悔しかったので、産地がわかるところでやりたいと、ずっと泥染めを探していました。
ある展示会で奄美大島のブースに立ち寄ると、大島紬と泥染めの展示をしていて、そこで金井工芸さんを紹介していただき、念願だった泥染めをおねがいすることができました。

 




 


〈奄美大島に自生するシャリンバイの木を削ったものを2日間煮出し、3〜5日寝かして染料にしたものを常温で発酵に近い状態で使う。工房のうらの泥田にいれると、泥の鉄分に反応して黒の色に変わっていく。
奄美は150万年前の古い地層で鉄分がつよいので、それが媒染(ばいせん)の役割をしている。〉



素材の吸収・色を観察中
はじめは昨年(2016年夏)につくった、インドのオーガニックコットン(タミールコーマ)のTシャツを4色に染めてもらいました。天竺、ダブルフェイス、タミールコーマ、それぞれで吸収が違うから、どの素材が染まりやすいか、実験をして観察中です。最終的に一番いい染め方・素材がみつかったら、それを定番でやりたいと思っています。色もまだ観察中で、金井さんと毎回新色を1つ入れたいと話していて、今回染めたのは、建物の廃材などからとれるイタジイ(グレーに染まる)、泥テーチ(シャリンバイ+泥の染める順番が逆で赤みをおびてあずき色ぽくなる)、どちらももまたいい色に染まりました。
濃い泥(シャリンバイ+泥)は奄美の色と思っているのでこれは定番に入れて、どれが分かりやすく売りやすいかなとか、旬の植物で面白い色がないかなど毎回試しています。

 



経年変化・時間経過がおもしろい
泥染め・藍染め・草木染めどれも自然染めはとくに、日にあたって退色したり、汗や洗濯でも変わり、
1年着たらどんな風に色が変化しているかなど、時間での変化をたのしむことができます。